マウスピースをつけるだけで歯の矯正ができるの?
駅や電車の広告で「マウスピース矯正」という文字を最近よく目にしますよね?
実際のところ、マウスピース矯正って効果はあるのか?高そうなイメージがあるけどいくらくらいなのか?
この記事ではマウスピース矯正の基礎知識についてご紹介します。
マウスピース矯正って何?
マウスピース矯正とは、自分の歯列から少しずつ理想の歯並びの形に変わるマウスピースを定期的に付け替えていくことによって歯並びを変える矯正方法です。
マウスピースも透明なため、従来のワイヤー矯正に比べて目立ちにくいのが最大のポイントでしょう。
マウスピース矯正とワイヤー矯正の違い
ワイヤー矯正とマウスピース矯正ではどのような違いがあるのかチェックしてみましょう。
マウスピース矯正 | ワイヤー矯正 | |
矯正装置 | 透明な目立ちにくいマウスピース | ブラケット装置 |
見た目 | 目立ちにくい | 表側矯正は見えやすい |
痛み | 痛みが少ない | 痛みやすい |
取り外し | 可能 | 不可 |
費用※1 | 15~90万円 | 10~135万円 |
期間 | 6カ月~3年 | 1~3年 |
食事制限 | なし | あり |
どちらの矯正方法も奥歯を含むような全顎の矯正になると費用が高くなり、治療期間は長くなります。
また、矯正治療は公的医療保険が適用できない自由診療になりますので、クリニックによって治療費は異なります。
そのため、数ある矯正歯科の中から、ご自身のライフスタイルや予算にあわせたクリニックの選択が必要になります。
マウスピース矯正のメリット
マウスピース矯正のメリットをご紹介します。
①目立ちにくい
マウスピース矯正では透明なマウスピースをはめることで矯正をしていきます。そのため、笑ったときなどに装置が目立ちにくいようになっています。
装置が見えるのが気になるという方はマウスピース矯正であればその不安は軽減されるのではないでしょうか?
②取り外しができる
マウスピース矯正はワイヤー矯正と違って、自分で取り外せます。そのため、食事や歯磨きのときは装置を外しておけるので、いつも通り何を食べても問題ないですし、歯磨きも普通にできるので虫歯にもなりにくいです。
一方、ワイヤー矯正の場合は装置が歯にくっついている状態なので、ワイヤーの隙間などにものが詰まりやすく、さらに歯磨きもしにくいことから歯肉炎や虫歯になるリスクを抱えています。
また、マウスピース矯正はいつでも外せるので、矯正期間中に結婚式などのイベントがあれば手軽に外すことも可能です。
③痛みが少ない
マウスピース矯正は、ワイヤー矯正に比べて一気に動かす力が強くないので、痛みをおさえられます。
また、ワイヤー矯正のように装置が歯茎や頬にあたって傷つくこともありません。
④通院頻度が少ない
マウスピース矯正の種類にもよりますが、マウスピース矯正は一度に数回分のマウスピースを受け取ることが可能なので、2~3か月に1回の通院で治療できます。(歯列やメーカーによって異なります。)
※ワイヤー矯正は、月に1度程度でワイヤーの調整が必要になります。
忙しくて、クリニックに頻繁に通うのが大変な人でもマウスピース矯正なら続けやすそうですね。
⑤ホワイトニングもできる
マウスピース矯正では、矯正で使用しているマウスピースを使ってホワイトニングできるものもあります。
歯並びとともに歯の色もきれいにしたい方はクリニックで相談してみてはいかがですか?
マウスピース矯正のデメリット
ここまでの話だとマウスピース矯正って無敵じゃない?
たしかにここまで聞くと、矯正ならマウスピース!!くらいにいいものに聞こえますね。ただし、残念ながらデメリットと言えるものも存在します。
対象症例が限られる
ワイヤー矯正は基本的にどんな症例でも治療可能ですが、マウスピース矯正の場合は歯並びによっては治療できないこともあります。
一般的にマウスピース矯正は大きく歯を動かすのは不得意であるため、著しく大きく歯を動かすような処置や骨格に問題がある症例には不向きと言われます。
そのため、つぎのような方はマウスピース矯正ができないこともあります。
治療期間が長い
一般的にマウスピース矯正に比べてワイヤー矯正のほうが短期間で歯を動かせます。そのため、短期間で治療を終えたい場合にはワイヤー矯正のほうがおすすめです。
マウスピースの管理が必要
マウスピース矯正は自身でマウスピースを管理する必要があります。
矯正治療は数カ月~1年以上に長い期間にわたります。こうしたマウスピースの自己管理ができる方でなければ、続けるのは難しいでしょう。
【まとめ】マウスピース矯正がおすすめな人
マウスピース矯正について紹介してきましたがいかがでしたか?
マウスピース矯正はメリットの多い効果的な矯正方法です。マウスピース矯正をおすすめしたい人を次にまとめてみました。
人によってはワイヤー矯正のほうが適していることもあります。また、見た目が気になる方はワイヤー矯正の中にも、歯の裏側からの矯正や透明で見えにくい装置もあります。
さらにマウスピース矯正だけでは難しい症例の方は、ワイヤー矯正と組み合わせる矯正の方法もあります。
予算、自分の歯列、生活スタイルに合わせて矯正方法は歯科医師と相談して決めることをおすすめします。
参考サイト
※1:矯正の値段はいくら?矯正方法や年齢別に相場を解説 | SmileTeeth(スマイルティース)|2022.11.25